幸せなスタート

　水曜日に銀座で夏物のお洋服をみて、昨日の金曜日は、派遣仲間４人での飲み会だった。
　お買い物とビール付のおしゃべり大会。どちらも大好き。
　お洋服は、こげ茶色のコットンのワンピース。いつものようにコースを決めて、会社の帰りに銀座に繰り出す。いくつか興味をひくものには出会ったものの、決め手になる理由がなくて、試着してもなかなか買うに至らない。
　このフロアで見つからなかったら、次、行ってみよう！と思っていた銀座三越の「２３区」で、出会ってしまった。色よし、スタイルよし、値段よ～し！
　私のお洋服選びは恋愛と同じで、強烈に惹かれると、その他の部分があまり気にならないらしい。しかし、失敗は避けたいので、納得いかない部分は何かでカバーできないか、お店のお姉さんと一生懸命策を練る。そして打ち出した答えは・・・
　サンダルではなくブーツと合わせると、とてもかわいくなる、ということ。夏のワンピースなので、このコーディネートはせいぜい５月と９月ぐらいしか使えないけれど、着るものに困るその季節にこんなにかわいい着方ができる、というのはちょっと価値がある。そうこじつけて、「買い」。
　昨夜の飲み会では、みんなに「すごくかわいい！」と褒られて、素直に「ありがとう」。５時間半、しゃべりつづけて飲み続けて・・・終電で帰宅したのが１時少し前。それでも休みの日はうれしくて、今朝も５時半に目が覚めてしまった。
　体調もいい。あんなに飲み食いしたのに、ものすごくおなかがすいていて、家族が起きてくるのが待ち遠しい。朝食は何にしようかな？
　お天気は少し肌寒いくらいのさわやかな五月晴れ。家族がいて、服を褒めてくれる友人がいて、自分の服を買うためのお金と時間があって、それを絵日記にする楽しみがある。
　私の４０代は、かなり幸せなスタートを切った。

贈りもの

　深夜0時半からずっと起きていて、洋画のＤＶＤを2本ほど見終えたところ。これで、借りたものの鑑賞し残し、なし。
　今日でＧＷは終わり。今日はあまり欲張らずに、月曜からの出勤に備えて、家の中で読み残しの本や雑誌をひらいて、のんびりと過ごすつもり。
　昨日は、朝4時半に起きて、少しだけネットで遊び、朝食前の2時間ほどをベランダで、ハーブや野菜の種を蒔いたり、掃除をしたりして過ごした。
　午前中に買い物を済ませてしまうと、あとはかなりの時間を自分のために使える。いいお天気なので、自然発酵でパンを焼こうと思いついた。
　何も起りそうにないので、絵日記のテーマはパンにしようかな・・・と考えながら、生地を成型していると、宅配便で友人から荷物が届いた。
　ウエッジウッドのマグカップと素材に拘ったクッキー。カップは2000年発売のもので、もう絶版のものらしい。少し早めの誕生日プレゼントだった。
　パンをオーブンに入れ、さっそくカップのデッサンに入る。上品で細かい絵柄と、わずかに弧を描くボディの線。たったひとつのカップに合計3時間もかかってしまった。けれど、30代最後の絵になるかも知れない作品としては、手がかかっていていいかも知れない。
　5月12日、大台の40歳になる。30歳になるときにも感じたけれど、それ以上に「大人になる」という感覚。そして、30代の10年間も色々あって退屈はしなかったけれど、40代のこれからはもっと濃いものになりそうな気がする。子供が成人し、完全に親離れをするし、もしかしたら孫を抱く可能性だって、ないとは言い切れない。更年期障害だって、いつ起きてもおかしくない。実にバラエティに富んだ10年になりそうだ。
　「独りですごす贅沢な時間にカフェオレなどを飲んでね」。友人からのメッセージ。20代までは、独り＝孤独＝寂しいもの、と感じていたけれど、30代ともなると、独りですごすことが贅沢に思えた。
　独りもいいけれど、ほんの数人、こんな風に私の大切なものが何かをわかってくれる友達、そして、家族。彼らがこの先も私の傍にいてくれることが、最高の誕生日の贈りもの。
　

スケッチ散歩

　今日も天気よし。体調よし。ということで、またまた海まで散歩に出かけた。久しぶりにスケッチでもしようと、押入れから携帯用の水彩セットを引っ張り出し、おやつのクラッカーとお茶もリュックにつめる。午前１０時、海へ出発。
　ここ数日、ほぼ毎日同じコースで行っているので、今日は海へ続く川沿いのサイクリングコースを歩いてみた。風が心地いい。大きな帽子に長袖、手袋をした日焼け対策おばさんの仲間にはまだ入りたくないので、帽子はかぶるものの、日焼け止めクリームをたっぷり塗った腕は、太陽にさらす。
　臨海公園に入ってほどなく、松の林の中に、絶好のスケッチ場所を見つけた。海に面してはいるものの、うっそうと木に囲まれているため、レジャーにきた人たちはそこに場所をとったりはしない。ジョギングコースの道端の奥で、更に急な斜面のため立ち止まる人もなく、スケッチブックを覗かれる心配もない。
　そこに、「描いてちょうだい」と言わんばかりのたんぽぽが、一輪だけ「居」た。まさに、私を待っていたかのようにポーズを決めていた。
　時間はあまりない。描き直しを避けるために、いつにも増して集中した。上手くなくてもいい。きょう海に来て、野の花を一輪スケッチできた、という記録にできればそれでいい。
　１時間１０分経過。もっと、バックを描き込みたいけれど、タイムアップだ。クラッカーなどかじる余裕はなく、やっとの思いで一枚描いた。急いで荷物をまとめ、帰りは最短コースのいつもの道で。
　葛西臨海公園駅から、ラクロスの会場に向かう学生が、道一杯に広がって歩いている。公道の歩き方を親に教えてもらえないまま、図体ばかりがでっかくなってしまった、気の毒な子たち。そのド真ん中を、ぶつかりそうになりながら駆け足で突っ切る私。こういうときだけは「おばさん」で結構。私に残された時間は、あんたたちのそれよりもずーっと短いのよ！
　午後１時、帰宅。もうすぐ次女が部活から帰ってくる。急いで蕎麦をゆで、てんぷらを揚げる。「ただいまーっ！」。憧れの先輩に褒められたらしく、彼女は上機嫌だ。昼食の準備に間に合って、私もうれしい。
　こんな日はやっぱり「昼ビール」だ。

ＧＷ後半

　今日はカレンダー上では平日なので、海は多少空いているだろう・・・と、早めに昼食をとって手ぶらで出かけた。このＧＷは毎日でも海まで歩くつもりだったけれど、天候に左右されてしまい、５日のうちまだ３回しか行けていない。
　葛西臨海公園についたのは午後１時過ぎ頃。休日だといつも人が多く、せっかく行ってもコーヒーを飲んですぐに帰ってきてしまうことが殆ど。しかし今日は平日。人が少なくて歩きやすい。少し足を伸ばして大きな橋を渡り、孤島のように浮いている渚の砂浜を歩いてみた。
　足が砂にとられて、ただ歩いているだけでもいい運動になりそうな気がする。風はとても強く、帽子をしっかり押さえていないと吹き飛ばされそうだった。遠くに見える巨大な風力発電機があんなにぐるぐる、力強く回っているのを見たのは初めてかも。
　昨日は雨の中、トマトとナスの栽培のための支柱や肥料、新しいスコップを買ってきたので、今日はこれから苗を移植する。アスパラガスの種も撒きたい。土まみれになったら、明るいうちにお風呂に浸かり、林真理子の軽快なエッセイを気の済むまで（しかし、のぼせない程度に）読む。休日の贅沢。
　長風呂で大量の汗をかいたあとは、もちろんビールつきの夕食だ。今夜は筍ご飯、とんかつ、ポテトサラダ、冷奴。筍は親戚の人にたくさんいただいたので、義母が煮物を作って分けてくれるという。これも楽しみ。だから、おやつはがまん。
　明日からは子供達も学校が休みなので、レジャーシートとビールをリュックに入れてまた海に出かけよう。あちらにある「ロッテリア」でチキンとポテト、ジュースを買って、海風に吹かれながらＧＷ後半の楽しみ方についてあれこれ話し合おう。

優先順位

　うれしくて今朝も５時に目が覚めてしまった。これで３日連続。休日はいつもこうだ。昨夜からの描きかけのアスパラガスの絵を、朝食前に仕上げる。いつも買う水彩紙が品切れだったので、仕方なく買ってみた別の紙の試し描きのつもり。以前のよりも粗目なので少し違和感があるけれど、悪くはない。もう何枚か描けば慣れるだろう、と、楽観。
　５月１日と２日が社休日なので、９連休となった今日はその３日目。次女を部活動に送り出し、洗濯物とふとんをベランダに乾したら殆どすることがなくなった。まだ寝ている長女にサンドイッチを作り、メモを置いて片道徒歩５０分ほどの、葛西臨海公園へＧＯ！時刻は9時半。
　文句なしの晴れの休日。急ぎ足で歩くと、半そででも汗をかくほどの陽気。一昨日歩いたときには全く痛まなかった足が、今日は少し悲鳴を上げていた。今頃、筋肉痛か？
　海は、バーベキューをしにきた家族連れ、学生などでものすごい人出だった。東京湾はあまりきれいじゃないけれど、天気のいい早朝には、ここから富士山が見える。子供達が小さかった頃は、ホットドッグにビール、コーヒー、スナックなどを持って、毎週のようにピクニックに来ていた。今は休日の過ごし方も、家族みんなバラバラだ。
　帰宅途中のスーパーで夕食の食材を買い、その足で古本屋、八百屋、ホームセンターへ。古本屋で林真理子、山本文緒の文庫計３冊、八百屋でじゃがいも、いちご、ホームセンターでミニトマトとなすの苗などを買って家に向かう。それでもまだ午後１時。
　暑かったので、昼はつめたいお蕎麦にした。てんぷらは、あり合わせで作った、コーンとにんじんと小エビの掻き揚げ。買ったばかりのみずみずしいしょうがをたっぷりとすりおろす。３５０ｍｌ缶のビールを１本だけ空けた。
　半日乾した太陽の匂いのする布団に寝転がり、「星の王子さま」を読む。まもなく、夢の中。２時間の午睡。午後４時、「寝てなんかいないよ」という私に、「よく言うよ、爆睡してたくせに！」と、朝１０時まで寝ていた長女に言われ、苦笑しつつ、ふたたび「星の王子さま」に手を伸ばす。
　今日植えるはずだったミニトマトとなすの苗は、明日のお楽しみに。そうだ、アスパラガスとオクラの畑も作らなければ！この夏のベランダは、昨夏より賑わいそうだ。大事なのは実をつけさせることではなく、毎日、世話をすること。これが、楽しい。いやなことも、その時間は忘れている。
　久しぶりの大型連休。いつもなら実家に帰るところ、長女の中間試験が間近であり、実家の母も目の手術の直後だということで、今回は遠慮した。おかげで思わぬ「時間のプレゼント」があった。あえて計画は立てていないものの、やりたいことがいろいろ浮かんでくる。
　読めずに積み上げてある童話、小説、エッセイをこの機会に読み、朝からよく働いた日には、昼ビールを許す（この連休では今日が初めて）。床にワックスもかけたいし、換気扇の掃除もしたい。ベランダのプランターに、夏野菜の種や苗をたくさん撒いたり、植えたりしたい。
　いつもなら「やるべきことを先にやって」から、その後にやりたいことに手をつけるところだけれど、そんなことをしていると、「その後」が来た頃には、本当にやりたかったことをやる力は残っていないということを、経験的に学んでいる私。この９連休は、許される限り、やりたいこと最優先でいく。