忍者ブログ
毎日は無理だけど、毎週ならなんとか
[38]  [39]  [40]  [41]  [42]  [43]  [44]  [45]  [46
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



 金曜日の会社帰り、松屋銀座で開催されている「星の王子さま展」を見てきた。
 一時は絵本作家を目指したこともある私だが、恥ずかしながらこの名作中の名作を、一度も読んだことがなかった。理由に、挿絵が私の好みではないこと、タイトルが甘すぎること、などがある。
 しかし、会場に入って数秒後、作者サン・テグジュペリの生い立ちと、この物語の概要を映し出すスライドショーを見て、私のその薄っぺらな「決め付け」はきれいに覆されてしまった。
 言葉のひとつひとつが、胸にしみこんで消えない。その「しみ」は、会場を離れて二晩経った今でも、なお面積を広げ続けている。
 「ものごとは、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない」は、あまりにも有名である。が、もう「女の子」ではなく「母」である私の胸に最も響いた言葉がある。「なつかせたもの、絆を結んだものには、永遠に責任を持つんだ。きみは、きみのバラに、責任がある」。
 わがままな「バラ」の世話に飽き飽きして、バラに背を向けた「王子さま」に、彼と友達になったばかりの「きつね」が言う言葉。「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみが、バラのために費やした時間だったんだ」。
 私が、娘たちに費やした時間。それは「犠牲」ではなく、私の欲求で費やしたもの。だから私は彼女たちに対して責任があり、反抗期真っ最中の今でさえ、彼女たちがかけがいのないものに思える。彼女達が「かわいい」はずの赤ちゃんの頃より、今の方が愛しく思えるのは、そのせいだったのか。
 この物語をまだ私は読み終えていない。とても、電車の中で時間つぶしに読む類の本ではない。この長い休みの間、ひとことひとことの意味を私の人生に置き換えながら、じっくり読みたいと思う。
PR


 絵の仕事があるというので、木曜日、急遽新宿で人と会った。
 いつもの、表に出る広告イラストとは違い、アウトドアショップへのプレゼン用の絵コンテを描いてほしい、という。地味なお仕事。
 このディレクター氏を最初に紹介されたのは、具体的な仕事の打ち合わせではなかった。けれど、彼は私の作品ファイルを見て、すぐに「(ある会社の)広告に使える」と思ったそうだ。
 そう考えると、今回の仕事は、地味だけれど、何かが生まれるきっかけになる可能性があるはず。
 私は自分から作品を人に見せて仕事をとる、という売り込みをしたことがない。ボランティアで描いて、そのお礼として人を紹介されて仕事に結びつき、その絵を見た誰かがまた依頼しれくれて、ということの繰り返しでここまで来た。
 派遣の収入のほうが圧倒的に多く、相変わらず私は毎週末、お金にならない絵をこうして描いている。今回の仕事も、「雑誌の何月号に掲載される」というようなワクワク感は全くない。表に出ないどころか、プレゼンそのものが通らなかったら、休日をまるごと費やして描いた絵コンテも、ただの紙切れになる。
 しかし、チャンスはチャンスである。今回も、ずっと先に出会うであろう仕事のために、大きな気持ちで「地味で貴重な一枚」に臨みたい。


 先週の月曜日は次女の中学校の入学式だった。学校に行くことと、外で友達と遊ぶことが大好きな次女は、春休みの間、この日を文字通り、指折り数えながら待っていた。
 その日、前日の強い雨でも散らずに耐えた桜の花びらたちに、陽の光が反射していた。最後の力を振り絞るかのように輝きながら、校門で私達を迎えてくれた。
 校門を入ってすぐに、仲良しの友達数人と会えた。互いに制服姿を褒め合ってはしゃぐ。ずっとクラス替えの結果を気にしていて落ち着かなかった次女の表情が、その日初めて和らいだような気がした。
 クラス編成のプリントをもうらうのも、先輩男子生徒より、同じセーラー服姿が板についた、先輩女子生徒からだった。やはりお年頃。つい1、2年前までは同じ校庭で遊んでいた男の子達からお祝いを言われるのが恥ずかしいのかな、と思った。
 新入生受付に、長女がいた。クラスの係の関係で、偶然、新入生の制服の胸に、お祝いのリボンをつける仕事をしていた。長女の他にも4名ほど係がいて、「あの子、すーさん(長女のニックネーム)の妹じゃない?」と冷やかされていた。
 「次女はどの先輩のところに向かうだろう?」と、少し後ろから眺めていると・・・なんと、予想に反して、彼女は自ら姉の方に向かっていった。長女も、恥ずかしがることなく、「ご入学、おめでとうございます!」といって、胸にリボンをつけた。
 それは素敵な光景だった。
 恐らく私の人生で、これほど晴れがましい気持ちになったことはこれまでになかったし、この先もないだろう。年が近く、けんかばかりしていた小さな女の子だったふたり。これから未知の世界に入る妹は姉を頼り、希望と同じくらいの不安を抱えた妹を、姉は先輩としてしっかりと迎え、受けとめた。
 昨日、長女に「あれは、友達に冷やかされてやったの?」と聞いたら、「ううん、○○(次女)が進んでこっちにきた」と。
 互いに反抗期真っ只中のふたり。まして姉は高校受験を控えているので、この先、しばらくは情緒不安定になることも予想される。またけんかの日々が戻るだろう。そんなときは、この日の光景を思い出そう。
 ふたりの成長と互いの信頼をみた、春の一日だった。


 先々週は仕事がハードで、仕事帰りに寄り道する余裕がなかったが、先週金曜日は、「ムーミン展」のリベンジで、同じ銀座三越の「北欧展」に寄ってきた。
 お目当ては紅茶とジャムとチーズ。雑貨を買う人たちの長い行列。幸い紅茶とチーズのお店は独立していて比較的空いていたので、じっくり選ぶことができた。
 紅茶には詳しくない私。それでも古くからの友人の、紅茶へのこだわりを思い出し、更に店員さんにもいろいろ教わりながら選んだ。試飲やジャム、クッキーの試食もいっぱい! なかなか楽しい作業である。
 友人に選んだはずのジャムがあまりにおいしかったので、会計寸前に「すみません、自宅用にもう1個下さいっ!」と「オバサン買い」。あんなに高価なジャムを自分用に買ったのは初めて。こころしていただかねば(名前、書いとかなくちゃ)。
 チーズはときどきデパ地下でおつまみ用に買っているので、好みのものを迷わず買うことができた。ラッキーなことに私の好きなチーズがセットでお買い得だった。そうすると、「ワインはまだあったかな?」と、つぎつぎ、欲が出てくるものだ。
 重いワインは地元で買うことにして、仕上げに銀座4丁目交差点に近いベルギーワッフルの店「マネケン」へ。家族の土曜日の朝食用に。その日もすごい行列だったけれど、辛抱強く待って3種類のワッフルを買う。
 銀座は個展を開いたこともある大好きな街。服やバッグを買おうと思ったら、1万円札を数枚持っていないと楽しめないけれど、ちょっとよそいきの食材を買う程度なら、1回の外食分ぐらいのお小遣いで、かなり楽しめる。
 今日は、明日が中学校の入学式である次女の髪をカットしてもらって、その足で老舗の文具店「伊東屋」に寄る予定。新しい文具をねだられても、「洋服買うより安いから」と、つい、財布の紐が緩みそうだ。


 銀座三越で、「ムーミン展」を開催しているというので、会社の帰りに寄ってみようと思っていたのだが、今週は見事に毎日残業で、その時間が作れなかった。正確に言うと、滑り込める時間に退社できた日もあったのだけれど、どうも疲れていて、展覧会を楽しむ余裕がなった。
 平日は、同居の義母に夕食をお願いしてあり、私は手ぶらで帰って、沸かしてあるお風呂に文庫本を読みながらゆっくりと浸かり、私のためにとっておいてもらった夕食をひとり、キッチンテーブルでいただく。このとき、雑誌をめくりながら晩酌する。一日で一番幸せな時間。
 ムーミンには逢えなかったけれど、一日しっかり仕事をして、お風呂で疲れをとって、おいしい夕食をいただきながら、ビールが飲める幸せ。働いていてよかったなあ・・・と、こういうとき、思う。もし私が専業主婦だったら、高齢の義母においしい食事を作ってもらうことなどできない。
 週末は、このブログを更新するために、土曜日の早朝から絵を描く。ぺんぎんの赤ちゃんは、毛がふさふさしていて、それを一本一本筆で描くのには時間がかかることはわかっていたので、先週の日曜日にちょっとだけ作業を進めておいた。おかげでこの土曜日のうちに更新できる。
 明日は子供達に映画を見せにいく。「ハッピー・フィート」。映画の日で安く見られるので、私も見ようかどうか迷っている。子供達と映画を見る休日、というのも魅力だけれど、一人で春物を探したり、じっくり本を選んだり、カフェでボーっと過ごす時間も捨てがたい。 先週買った、アスパラガスとオクラの種も撒きたいし・・・
 最近、ブログの更新が早く完了した日曜日には、昼からビールを頂くことにしている。しかも、ランチのとき、娘の目の前で。「アルコール中毒だと思う?」と聞いたら、もちろんまだお酒を飲めない14歳の長女は、「う~ん」と困った顔をする。
 お酒の匂いをぷんぷんさせる母親は嫌いだろうけれど、平日も休日もやることが多くて、「もっとのんびりしなさいよ」とも彼女は言うので、私の趣味であるお酒をとりあげることはできないのだろう。
 ランチビアとセットで、彼女のお気に入りの「DEATH NOTE」や「銀魂」などのDVDを「午後はこれをダラダラ見ようよ!」と私が誘うので、しぶしぶ、「昼間から飲む母親」に目を瞑ってくれるのだろう。アニメは、彼女と私の共通の趣味。DVDの支払いについても、この母親は少し援助している。
 忙しかったけれど、何もトラブルがなく、平和な一週間だったかも知れない。明日はランチビアは見送って、ぺんぎんの映画を子供達と見るのもいいかも知れない。
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
May
性別:
女性
職業:
派遣社員、イラストレーター
趣味:
読書・お酒・ガーデニング
自己紹介:
派遣社員をしながら、絵本作家目指して、年1回、コンクールに応募しています。
【お知らせ】
2010年10月17日からしばらく日記を休んでいましたが、このたび、絵本のコンクールへの応募が無事済みましたので、2011年6月13日から再開いたしました。またよろしくお願いしますね。
バーコード
ブログ内検索
カウンター
アクセス解析

忍者ブログ[PR]