ふたつの“超熟”

　先週は、“笑えた”一週間だった。
　木曜日の夕方、携帯に長女からメールが入っていた。「父ちゃんが“超熟って何？”だって」と。お昼前にメール受信していたのに、気付かず、大分たってから返事をした。「パンだよ。今朝、買い物メモ渡すときに、ちゃんと説明したんだけれど・・・」と返事をしたが、夫が買い物に出る時間には間に合わず、お昼前の買い物時には“超熟”は買わずに帰り、私からの返事を待っていたらしい。
　おもしろかったのは、夫と長女が「ビールっぽくない？いや、そんな高そうなビール、頼むはずがないし・・・ああ、チーズっぽいねえ」などと、あれこれ悩み、夫が日課としている午後のお散歩の帰りに買ってくることになったらしい。在宅で仕事している夫は携帯を持っていない。「母ちゃんから連絡があるかも知れないから」と、散歩の帰りに家に電話することにして出かけて。
　夫がスーパーのチーズ売り場にいき、「もしかして、パンかも。そんな話してたっけ」と思い出し、チーズコーナーの隣の棚の超熟「8枚切り食パン」を買ったのだが、朝、パソコンのゲームをしていた夫に私が頼んだのは、超熟「ロール」の方だったのだ。食パンの方を買ってきた夫に、長女が「ロールパンの方だってよ！」と言うと、「はっ！そういえば、そんなこと、朝、聞いたような気がする・・・」と、脅えたそうな。
　帰宅した私に、「ほんと、ズレてる夫婦だよね、父ちゃんと母ちゃんって・・・」と長女。こんなことは今に始まったわけではない。私たちのズレは、結婚当初からあり、どちらもそれに慣れてしまっただけの話だ。しかし、娘たちにはそれが不思議らしく、「どうしてこんな人と結婚したの？」と、主に父親の方に確認する。“こんな”って・・・
　まあ、食パンは無駄にはならないし、ロールのほうは私が買って帰ればいいことなので、夫も謝らず、私も怒らず、あきれ笑っただけでこの一件は終わった。
　金曜日は、午後3時で会社を早退して、映画「ハンサム☆スーツ」を観にいった。こちらも、吉本興業のお笑い芸人さんがたくさん出ていて、いっぱい笑えた。が、一番おかしかったのは、ハンサム役の谷原章介さんだろう。ただハンサムなだけでなく、三枚目役もできるとは。同じくモデル出身の阿部寛さんを思わせた。これからが楽しみな俳優さんだ。
　と、まあ、先週は、笑いの多い、平和な週だった。風邪は相変わらずだが、ビールも飲んでいるし、会社も（映画で早退はしたものの）休んでいない。よくなっていくことだろう・・・
　ところで、絵に描いた“超熟ロール”は、週に3回ぐらい、娘たちの朝食として、ホットドッグや卵サンドを作って出している。食パンだと耳の無駄が出てしまってもったいないが、これなら切り込みを1本入れるだけで、あとはウインナーを焼いたり、玉子をマヨネーズであえてはさむだけでいい。余裕があれば、ツナをはさんで、私のお弁当として持って行くこともある。前の晩がコロッケなら、余分に揚げておいて、切ってはさめば、けっこうボリュームのある朝食になる。サイズがかなり小さいので、カロリーもあまり気にならない。朝、軽めにおいしいものを食べて行きたい方がいたら、お試しあれ。